会長就任ご挨拶
2024年6月、千葉県ゐのはな会同窓会会長を拝命いたしました黒木春郎と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
私は千葉大学医学部を昭和59年に卒業、小児科医局に入局し、関連病院・大学教官を経て2005年に千葉県いすみ市に外房こどもクリニックを開設し、2008年に医療法人社団嗣業の会理事長となり、2023年4月に東京都港区に、こどもとおとなのクリニック パウルームを開設いたしました。
千葉県ゐのはな会同窓会には秋葉哲生先生(あきば伝統医学クリニック)にお誘いいただき参加し始めました。自分が取り組んでいる地域プライマリ・ケアの充実をテーマにして企画を行い、「開業医の復権」として同窓会誌への投稿もさせていただきました。また当時始まったばかりのオンライン診療の関してのシンポジウムなど、様々な情報発信・交換を行うことが出来ました。自著、パウルーム開設のことなども同窓会誌に投稿させていただき、大変にお世話になりました。
この間、同窓会という場は日頃の仕事の場とは異なる質の交流ができることが特徴でしょう。私も多くの先輩後輩の皆様と有意義な時間を過ごせました。多くの医師は大学を卒業して勤務あるいは開業すると、医学部学生の皆さんと交流する機会は激減します。また、同窓のほかの医師との付き合いも限られたものになりがちです。同窓会という場がこうした限界にとらわれない交流の場となるように、これから尽力出来ればと思います。
今回会長を担当するにあたり、このような伝統を守り、同窓会という貴重な場を忌憚のない情報交換の場として生かすことが出来るよう、微力を尽くす所存です。
皆様からのご指導をよろしくお願いいたします。
名誉会長ご挨拶
千葉県ゐのはな会の、輝かしい歴史をけがさぬように微力を尽くす所存です。
千葉大学医学部のそもそもの発祥は、明治七(1874)年、地元有志の拠金により千葉町に共立病院が設立されたのが始まりです。すなわち国内の医学部のなかで二番目に長い歴史を持っていることになります。ちなみに、最も古いのは京都府立医科大学で、明治五年にその前身が設けられました。
わが国の少子高齢化は、医療や福祉の世界に根源的な地殻変動をもたらし、千葉大学医学部もその渦中にあって呻吟しております。卒業生の一員として、母校のために何らかの力になりたいという思いは、誰もがおもちと思います。
まず手始めに、年に一度の同窓会総会や、ゐのはな祭などの行事への参加はいかがでしょうか。
最後に、医学部の地元、千葉県ゐのはな会への会費納入をお忘れなくとお願いたしまして、私のご挨拶といたします。
会長ご挨拶
千葉大学医学部は2024年(令和6年)に創設150周年を迎えます。1874年(明治7年)に本学の共立病院の開設から令和の時代まで輝かしい功績が刻まれてきました。医学部の同窓会である「ゐのはな同窓会」は現在、卒業生、各教室で共に学び過ごした先生方、学生の8000人近くで構成されており、同窓の親睦と情報共有、母校の発展のために貢献しています。
ゐのはな同窓会は1940年(昭和15年)に発足し、歴代15人の会長が、役員の先生方と会員ともにその発展に尽力されてきました。その間には戦争や災害などの苦難の時代もありましたが、多くの困難を乗り越えてきました。2020年には日本を含め世界全体がCOVID-19感染症という未曾有の危機に直面し、医療界、経済界とあらゆる分野に多大な損失をもたらしています。全国の同窓会員の先生方も、日常診療と共にこの新しい感染症に立ち向かわれています。
このような混乱の2021年(令和3年)に16代目の会長を引き継ぐことになりましたが、同窓の先生方とともにこの難局を乗り越えて行きたいと思います。2021年の医学部は大きな事業があり、新しく医学系総合研究棟が完成し、医学部本館(旧病院)から各教室が移転をします。さらに病院関連施設も充実します。医学部本館の役目に終わりを告げますが、1936年(昭和11年)に東洋一の建造物として登場した千葉医科大学附属医院本館(600床)には卒業生や全同窓会員の歴史・思いが詰まっています。次世代に向けて残して置きたい資料や物品も廃棄せず、保存できるよう同窓会としてサポート出来ればと考えています。また、ドローンも含め医学部棟の内部、外観のドキュメンタリー動画の制作をスタートし未来に託していくことにしました。入学する学生から全ての同窓生が閲覧できるものとする予定です。また、医学部創設150周年に合わせてさらに幅広い医学部の歴史と記録を編纂し、将来へと同窓につないでいくつもりです。